能登の女

荒ぶる波は 雪まじり
時化(しけ)て沖には 船もない
能登の女は 泣き女
おまえと出会いの 輪島の祭り
まぶた閉じれば 篝火(かがりび)揺れて
御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ) 鳴り響く

名前を呼んだ 日本海
馬鹿と海風 横なぐり
能登の女は 泣き女
おまえがこぼした 和倉の涙
岬はずれの 一夜(いちや)の宿に
御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ) 沁(し)みわたる

故郷(こきょう)を捨てて 行けないと
俺に背を向け ふるえてた
能登の女は 泣き女
おまえの情けは 七尾の夢か
胸の面影 飛び散るしぶき
御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ) 鳴り響く
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