港の美夜古衆

焼酎(さけ)と殻牡蠣(からがき) がぶりつく
男の背なに 潮(うしお)がひびく
豊前(ぶぜん)の海よ おれも又
美し夜を 引き継(つ)いで
ちょうちん灯山(ひやま)と 練り歩く
苅田港(かんだみなと)の 美夜古衆(みやこしゅう)

赤い化粧の 遊覧船
おまえと乗れば 恋路の海だ
漁師が好きと 云わせたい
あやめと菊を 渡り蟹(がに)
どうらくもんだが よい男
苅田港の 美夜古衆

けんか山笠 ぶつけあう
炎の意気が 周防灘(すおう)をゆらす
若松港(みなと) 小倉には
沖仲仕(ごんぞ)の龍に 無法松
まけじと勇魚(いさな)の 男なら
苅田港の 美夜古衆
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