木ノ歌

夕暮れ待つ 丘の空気
そよいだ風に髪はとかれる

ゆく先なんて分からないからさ
分からないなりに木の成る方へ

曖昧な今日の定理は
曖昧な陽が差せば
曖昧な幸せで
曖昧に溶けてゆく

夜明け前に悟ったような気になってからがら鼓動が持ちこたえる

曖昧な人類は
曖昧な憎しみで
曖昧な身の丈で
曖昧に吐き捨てる

曖昧な今日の定理は
曖昧な陽が差せば
曖昧な幸せで
曖昧に溶けてゆく

世は輝いている
世は輝いている
この世は輝いている
世は輝いている
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