これさえあれば

三度の飯より夢中さ
やっとのことで手に入れたのさ
これがなけりゃ世は虚ろ
そうさ誰にも邪魔はさせないのさ

太陽のようで月のような
風のようで雨のような
大地のようで空のような
こいつがなけりゃ暮らせない

すべてなくし果てても
身ぐるみはがされても
これさえあれば平気さ
望むものなど何も無い

初恋のようにときめいて
朝か夕かも 忘れちまう
これがなけりゃ気もそぞろ
一秒たりとも離しはしないのさ

夢のようでうつつのような
きのうのようで明日のような
光のようで闇のような
こいつがなけりゃ居られない

どこをどう探しても
逆立ちしてみたって
他のどれでも駄目さ
代わるものなど何も無い

すべてなくし果てても
身ぐるみはがされても
これさえあれば平気さ
望むものなど何も無い
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