東京の夜

いま歩く速度早めながら
あなたが思うような街の隅で
都会の寒さがわかりました
あなたが思うほど違いなんてない

澄ました顔を今してますが
彼方に思うようなその距離で
優しさが何かわかりました
生意気でしょうか 違いなんてない

あぁ ここは煙と光と人の住まう街
そこでも たまに季節の匂いがするので

君の髪型のこと思い出している
きっと交わらない線を思って
東京の夜は少しずつ更けていく

違う進みの時計の上 歩く二人のことなんかは
気にしてはくれないよ
何もなかったようにすぎる日も
後ろ髪引く思いもそれぞれのものだと

下弦の月と今夜も行こう
何処の街でも変わらないねと
君の声なしに見るそれは東京の夜だった

君が私から何かを奪ってしまっても構わないの
私が君から何かを奪うことはしたくないの
抱え切れないほど未来がそこにあっても構わないよ
そんなことばかりそんなことばかり思って
東京の夜が少しずつ更けていく
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