ミダレチル

清潔な人生をいくら目指しても
悔恨のため息にまみれて朦朧
哺乳類の自分勝手な振る舞いはもう
尊い遺伝子の所業

そうやって自分を夜毎慰めながら
犯した罪をしばし忘れる
それでもまた夢に出てくるのは
別れ際のひりひりした風

あんたの笑顔思えば
じんわり胸が軋む
夕陽に染まる横顔
泣いても帰らない春の日
音もなく乱れ散る

気づいてんのにほったらかしのままで
やさしい顔して裏切った誓い
何ひとつ成仏しないこのさだめ
まだ足りない償い

愛の柔らかさに溺れて
乱暴に食い荒らす青春はいつも残酷
世に散らばるありきたりな
悲劇(ストーリー)だと思いたい思わせてくれ

あんたの笑顔思えば
じんわり胸が軋む
平和に眠る横顔
泣いても帰らない春の日

あんたの笑顔思えば
じんわり胸が軋む
最後に見送った横顔
泣いても帰らない春の日
消えることのない横顔
罪深く晴れわたるあの空
音もなく乱れ散る
×