泣きむし蛍

一夜(ひとよ)待つ身も 長いのに
七夜(ななよ)逢えなきゃ 死んだも同じ
私は蛍… 泣きむし蛍
昼の最中(さなか)は 人目につくと
暮れて夕闇 待ちわびて
点(とも)すおんなの 恋あかり

髪を梳(と)かして 紅をひく
抱いてください いつものように
私は蛍… 一途(いちず)な蛍
好きになっては いけない人の
腕にすがって なお燃える
逢瀬(おうせ)はかない 恋蛍

待って焦がれて 泣き濡れて
眠る女の 寂しさつらさ
私は蛍… 泣きむし蛍
月のしずくに この羽(はね)濡らし
夢を見させて その胸で
結ぶふたりの 恋の糸
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