2歳の記憶

あの日を忘れることはなくて
どうにもならないこともわかってた
行かないで 行かないで
泣きわめくことしかできなかった

記憶って都合のいいように
かきかえてしまうでしょ
楽しかったプールも
帰りにアイス食べれなかった記憶になる
そんなもんでしょ

曖昧な記憶の中
変わらない背中
寂しくて強い意志のある背中
あの日あなたが振り向いて
去っていったこと覚えてる
苦しかったあの日の夜は
誰よりも泣いた

駅のホーム7番線 優しい目をして
我が子をあやしているパパの姿
いろんな形 いろんな形
何度も言い聞かせては通り過ぎた

正直言ってみれば
きっとあなたがいたら今頃
私こんな風に歌って
沢山の人に愛されていないかもね
そんなことしか言えない

ないものねだりなのも
どこか理由付けてるのも
強がりで寂しがりな私がいるから
20年経った今日思うのは
どんな形でも変わらない
歌好きはあなたゆずりで
たった一人の私のパパ

あの日を忘れることはなくて
どうにもならないこともわかってた
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