女の望郷

汽車に乗ったら すぐそこなのに
帰るにゃ遠い 北の町
あんた恋しい こんな夜は
生きて行くのが 辛くなる
港 桟橋 浮かべてひとり
あぁ… 女の望郷

化粧したって 隠せやしない
ひとりで生きる 淋(さび)しさは
出来る事なら 叶うなら
逢いに行きたい 帰りたい
汽笛 海鳴り 灯台あかり
あぁ… 女の望郷

夏と云うのに 寝床(ねどこ)が寒い
抱いてよあんた 胸が啼(な)く
お酒飲んでも 酔えもせず
愚図(ぐず)る心の 板ばさみ
岬 海猫 あんたが欲しい
あぁ… 女の望郷
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