ふるさと行き

故郷(こきょう)の夕陽が 見たくって
思わず上(のぼ)った 歩道橋
ビルの谷間は 深すぎて
背伸びをしたって 影ばかり
帰りたい 帰れない
ふるさと行きの列車は 今日も夢ん中

欲しがるものほど 遠くなる
何故なの教えて お母さん
走る窓から 手を振った
あの日の笑顔も 忘れそう
流されて 傷ついて
淋しさ隠す化粧が 上手くなりました

駅前広場の ポスターに
春待つ岬の さくら草
摘んで来ようか この胸に
涙も洗おか あの海で
帰りたい 帰れない
ふるさと行きの列車は 夢をひた走る
×