夢情の酒

忘れた昔に 灯りを入れて
ひとり呑んでる 駅裏酒場
憂さを注ぎたす 俺の手を
止めたあの指 あの涙
やけにチラつく やけにチラつく
今夜の酒だ

小雨の屋台で 肩寄せふたり
生きる温もり 確かめ合った
星も見えない 裏通り
どこではぐれた 倖せと
問えば切ない 問えば切ない
今夜の酒だ

のれんに舞い込む 巷の風が
今もあいつは ひとりと告げる
よせよこの胸 なぜ揺らす
あわす顔など ない俺さ
呑めばしぐれる 呑めばしぐれる
今夜の酒だ
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