蝶のマドリガル(恋唄)

壁の絵を 冬景色から
少女の横顔に 変えてみました
そうすれば 凍(こご)えたこころ
すこしは暖まる そんな気がして
どうしたら どうしたら
見えるのでしょう
あなたの こころの中が
このままでは ぼく
細いピンで とめられた
白い悲しい 蝶々です
乱れて もがいて 苦しんで
あの青空へ 飛べません
春はそこまで 来てるのに

ブラウスを 縞もようから
淡いふじ色に 変えてみました
そうすれば こころの翳(かげ)が
いくらか薄くなる そんな気がして
どうしたら どうしたら
醒(さ)めるのでしょう
あなたの 悪い夢から
このままでは ぼく
花の蜜を さがしてる
道に迷った 蝶々です
乱れて もがいて 苦しんで
あの青空へ 飛べません
春はそこまで 来てるのに
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