浪花恋おんな

さんざ尽くして ほかされて
浪花おんなが 泣かされる
勘定高さは 商いだけや
好きや云うのが 邪魔なんか
水かけ不動の 法善寺
水に流せぬ 阿呆やから

思い切ろうか 切るまいか
化粧忘れて 束ね髪
おんなは鬼にも 夜叉にもなれる
憎いおとこを 恨みつつ
彼岸の桜も 散る季節
淀川(よど)は浮かべる 花筏

何やかんやと 云うたって
惚れたまんまの この思い
未練なこころは だませやしない
あんたやっぱり 一番や
戻ってくるなら その時は
ちょっとどついて 許したろ
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