305KB

「ティーカップに乗り込んだら
ハンドル握る手を離さないで欲しいな
少しぐらい放っておいていいけど
居なくなってから探さないでね」

退屈は 塊になって コーヒーに溶かしてしまった

305KBの
君を見つめては思い出す
もしももう一度 出会えた時にだけ
伝えたい言葉があることを

「ババ抜きでジョーカーを引いたら
笑えるほどに悔しがって欲しいよ
あの日の思いもしまっておいたから
寂しくなってもあげられないけど」

痛みなら かさぶたになって 剥がれてしまったようだ

305KBの
君を見つめては思い出す
もしももう一度出会えた時にだけ
伝えたい言葉があることを

浮かぶのは揺れる髪の毛と小さな声だけ
305KBの
君を見つめては思い出す
もしももう一度出会えた時にだけ
伝えたい言葉があることを
その手、放さずにいられるってこと
×