愛、その中に私をおいて

愛はいつもそこにいると
疑わなかった あの頃
少女の日の夢は いとおしいもの
色の変わった写真の笑顔が
こんなに今、こんなにも今
目に痛いのは 何故

愛はいつも別れだなんて
きどって見せた あの頃
若さはいつもいつも 残酷なけもの
古いノートの走り書きが
こんなに今、こんなにも今
胸に痛いのは 何故

愛はいつも苦しみだと
知り始めた あの頃
しのび泣く夜は 女のもの
あの日のような雨の音が
こんなに今、こんなにも今
耳に痛いのは 何故

愛はいつも許しなのだと
静かに一人 想う時
許しをこうのは この私
黒い縁どりを持つ知らせが
こんなに今、こんなにも今
心に優しいのは 何故

愛は はてしなく広がる
しめやかな海の色
一つの愛と共に 共に生きた
生きた私
×