雨上がり

水たまりに 薄陽がさして
長い雨はもうやんだ
道端におちた花の
なんて赤いあざやかさ

赤い花を咲かせたのがあなたなら
それをちぎって捨てたのもあなたでした
泣きながら花をちぎり ふみつぶしたあの時
飛び散った花びらのあざやかさを
あなたはおぼえていますか

忘れていた何もかもが
突然によみがえる
あの日のあなたと私の
なんてみじめなつよがり
自分で描いた夢に自分で背を向け
泣きながらふみつぶした赤い花

届かない手紙のように
別れの一つずつに向かって唄う
咲いた花のあまさより
落ちた花のあざやかさ
自分で描いた夢に自分で背を向け
泣きながらふみつぶした赤い花
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