虹の日

ひとつの傘の中
ふたりきりになれた午後が
最後でした

遠くの大学に
進む彼を 責められずに
黙り込んだ
18才(じゅうはち)

恋人じゃなく
友達のまま
いとしさを
育てた恋

今も憶えていますか
ふたり 見た空を
傘をたたんだ せつなさ
胸に閉じ込めた 虹の日

あれから しばらくは
好きなひとが出来なかった
私なのに
22才(にじゅうに)

愛することは
傷つくことと
なげやりに 思えた冬

ずっと忘れていました
ひとはステキだと
雨が上がった舗道で
心 晴れてゆく 虹の日

Rainbow Sky
憶えていますか
あんな
はかないものが
澄んだ勇気をくれたの
今はひとりの 虹の日
×