雨あがりの恋のうた

雨はやんだようだ 子供の声が聞こえるんだ
水たまりの音が耳の奥で聞こえているんだ

暗い部屋で音のでない映画の
透明な光に混じりあう煙をみているんだ

僕を創りあげた ふてくされた青春は
憧れと理想と甘美な怠惰の賜物か

それはまるで 枯れ木を積み上げた
安っぽい舟を海原に浮かべているようだ

愛しの君へ僕が歌う歌が
喜びに満ちるなら 僕は死んでもいい
その運命と僕の夢を耳を塞ぐように聴いてくれ

人に優しくしてもらえないんだね
いつの時代もそう 僕らは叫ぶだろう
夢を叶えよう ひたむきに生きてゆこう
でもね 忘れるよ 忘れちまったよ

好きな歌を聴くと 心の奥が頷くんだ
体は動かないが まだまだ歌は歌えそうか

夜になれば 君が会いにくるよ
空っぽな心とうらはらな微笑みをくれるんだ

愛しの君へ僕が歌う歌が
喜びに満ちるなら 僕は死んでもいい
その運命と 僕の夢を 耳を塞ぐように聴いてくれ

雨があがったら君と旅に出ようか
君が夜に沈むなら 僕と死んでもいい?
その運命と僕の夢を耳を塞ぐように聞いてくれ

雨がやんで 水たまりの音と
君の声が耳の奥で聞こえているんだ
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