空の鏡

はしゃぐ子猫の ミルクを温め
やっぱりあのセーター 買おうと思う
たとえば月なら 夜明けに消える
どうしてあなたじゃ なければダメなの

あの日あなたに出会わなければ 青い夜を知らずに
無邪気な夢を見続けながら 眠ったでしょう

夜更けのバスルーム 髪を切りすぎて
海が見たいなって ぼんやり思う
たとえば船なら 帆を上げ進む
どうして私で なければダメなの

あの日あなたに出会わなければ 空の眩しさ知らずに
街の流れにうつむきながら 過ごしたでしょう

今も胸に 刻まれて消えない
言えなかった一言 言ってしまった一言

夏が騒ぐ頃 向日葵が咲けば
あなたと出会う前に 帰れるでしょうか
たとえば河なら わかれて眠る
どうして二人で なくちゃダメなの

時計台の螺旋階段 駆け上がり空を見上げる
息を潜めてあなたの影に 手を伸ばし呼びかける

あの日あなたに出会えた私 恋は終わるけれど
この星の上あの星の下 同じ空を見てる
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