Page

目覚めたらもう終わっていた
いや生まれた時から終わっていたのさ
人間はもう3回目
うまく生きられたことはないや

また誰かになろうとして
貸し出し無料のものばっか集めて
レプリカのような存在と
見切らぬように目をそらしてしまう

君抱く夜でさえ

染めてゆくよ今
ただ繰り返しのエピソード
捨ててしまうくらいならと
拾い上げて
ニセモノだっていい
ただひとつ本当があるから
窓の外で光が揺れる

窓に浮んだ集合体が
知るべき真実を遮って笑う
すでに雨は上がっていた
それに気付けたら間に合っていた

日替わりで天使と悪魔を住まわせて
夜の奥にバイアスをかける前頭葉
隣眺め頷くだけの正義論を
流れ行くものを毛嫌うだけの自分を

染めてゆくよ今
まだ繰り返しのエピソード
捨ててしまうくらいならと
拾い上げて
ニセモノだっていい
ただひとつ本当があるから
窓の外で光が揺れる
×