春眠

風が口笛を吹いて春になる
今日もいつかの記憶が弾けた
知らぬまま加速した今日
楽しかったことをしよう

深い眠りについたら世界は
ノンフィクションの継ぎはぎで眩んだ
そしたら靄の中の君が
おいでって呼ぶのさ 何時迄も

いつまでも消えぬ思い出のように
蓄積しては光が差す
本当は蝋燭の火のようだ
今でも覚えてる? 覚えてるよ

歌え、歌え 目覚めるまで
消えない満たない歌
溶けた記憶鮮明になる
見開き二ページの世界

白い光が差し込み朝になる
今日も季節の一つを悔やんだ
知らぬまま加速した今日
楽しかったことをしよう

暗がりの中 枕の下のすぐそこ
君が潜んでいるのかな
あーあ 白い朝照らすたび消えてしまう
あーあ 引きずり出して 全部、全部現実にしよう

誰かが描いたシナリオのように
蓄積しては思い出せず
本当は自分が主人公で
楽しくて悲しい短編集

歌え、歌え 目覚めるまで
消えない満たない歌
溶けた記憶鮮明になる
見開き二ページの世界

歌え、歌え 目覚めるまで
消えない満たない歌
溶けた記憶鮮明になる
見開き二ページの世界
×