君からの卒業

君に可愛いって言われたくて
ランドマークでマカロン買った
「カラフルで綺麗!」と すぐ写真に撮ったら
君は嬉しそうに笑ってた

本当はそんなこまっしゃくれた
腹持ちの悪いお菓子より
地味と笑われても シンプルで美味しい
塩むすびが食べたかった

「君が言うなら正解だ」
そう思ううちにいつからか
君に恋してるのか
恋に恋してるのか
分からなくなった

君は神様じゃない
サンタクロースでもない
魔法使いでもないこと
分かっていたのに 気づかないフリして
頼ってばっかりいたけれど
本当は君に褒められる私でいる前に
私の好きな私でいたいから
これからもずっと一緒にいるために決めたの
君からの卒業

一番似合うとずっと信じてた
まっさらだった黒髪さえ
君がタイプだって言っていたモデルと
同じ色で塗りつぶした

「君からのいいねが欲しい」
頑張るたび君は本当は
私がいいのか
私でいいのか
分からなくなった

君は先生じゃない
スーパーマンでもない
総理大臣でもないから
唯一の正しい 答えなんてものは
最初から持ってないんだ
嫌われるかもしれないけど 遠回りだとしても
私の好きな私をちゃんと君に
これからは好きになってほしいから決めたの
君からの卒業

鏡を覗いたら 綺麗に染まってた
髪が傷んできて もう色落ちして
懐かしい私が顔を出した

君は
神様じゃない
サンタクロースでもない
魔法使いでもないけど
私にとっては 特別な存在と
心から今そう言える
今度は君に褒められる私でいる前に
私の好きな私でいたいから
これからもずっと一緒に いるために決めたの
いつも君にただ頼りきりだった
私からの卒業
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