華たち

小さな東京タワーに夢を描く
小さくっても大きく
あれば良いと思ってた

窓からの風に前髪揺れた頃
緑色のヨーヨーを振り回しては破れて

吹き出した水の色は無かった

君のキスを思い出したの
君は走る わたしも走る
追いつけなくて 両膝をついた
君は どこにいったの

仰ぐ空にね次は無くて
すり代るの待って癒すの
わたしの愛の教え方が
ひとつもなくなって わらっていた

小さな発見に心躍らせた頃
今よりももっともっと上を
見ていたはずで

迷いもなく向日葵が好きだった

君の味を思い出そうと
わたしは走る 水の中でも
追いつけなくて 涙を探した
君は 忘れた

殴る波には記憶を燃やして
掬われるの待っていたのよ
君への愛の教え方が
ひとつもなくなって わらっていた

さわぐ風には君がいて
音も匂いも鋭い眼も
水平線をなぞる影も
ひそめたくて何処も 触れずにいた

小さな東京タワーに夢を描く
小さくっても大きく
あれば良いと思ってた
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