怪物の夢

溢れて落ちる紅い色を見て
生きていたんだと思い出すの
ひとりの夜は寂しすぎるから
偽物の愛に溺れて

儚く健気に咲く白百合のようにと憧れた
降り注ぐ日の光は眩しくて私に似合わない

愛されたいとただ願った
それさえも叶わぬことならば
どうして生まれてしまったの?
いない物にしないで叫ぶ私を
抱きしめて

虚構の夜に枯れ果てる度に
心はだんだん死んでゆくの
満たされたくてもがいているのに
裏腹に空っぽになる

特別なんかじゃなくありふれた日常が欲しかった
いつの日かと描いてた物語は絵空事だわ

いらないものを見ているような
濁った瞳が嫌いだった
どうしたら許してもらえるの?
痛みでもいいから生きる証を
ねぇ教えて

誰もが醜いという
物をどうしてか美しく感じてた
誰かと違うということが
どうして罪と? どうして悪と?
理解できない私は

怪物とでもいうのでしょう
あなたと同じように夢を見ても
選ばれることのない定め
それでも可憐な花のように

愛されたいとただ願った
それさえも叶わぬことならば
どうして生まれてしまったの?
生きていく意味を誰か私に
いない物にしないで叫ぶ私を
抱きしめて
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