Lost in memories

雷鳴無数の尾を引くようにして
残す響きは位相を狂わせた
聴覚に膜を張られたみたいで
何も聞こえない
それでもいいんだ

居心地は悪いけど

たった二秒だって目を逸らせない輝きは
何億分の生命を越えていく
どうしてあの時遮る光となったんだ
惜しんでも
月の裏側知る由もないと

何度目かの邂逅を経た猫が
初めて足を止め
今ここにいるワケを尋ねた
理解できる話でもないが
砂嵐に塗れないように荷台に飛び乗った
走り出す合図は価値のない
使い古された台詞と聞き流していた

辿り着けやしないけど

たった二秒だって目を逸らせない輝きは
何億分の生命を越えていく
どうしてあの時遮る光となったんだ
惜しんでも
月の裏側知る由もないと

在りし日の思い出は
何度も訪れる
事象の地平線に溶けて
また巡って

たった二秒だって目を逸らせない輝きは
何億分の生命を越えていく
どうしてあの時遮る光となったんだ
惜しんでも
月の裏側知る由もないと
×