pudding

味がしない訳がないでしょ
でもそれだけ悔やんでるってことにしてくれよ

焦りに身を任せて向かう
駆け抜けた改札
手には君の好きな物を
昨日散々言われた言葉が頭を駆け巡る
もう終わるかもしれない

半ベソをかいていた
「ごめんね」なんて手紙を添えた
「そういう所キライ」が
耳にへばり付いたまま
涙をすするほど身に染みついて痛んだ

味がしない訳がないでしょう
でもそれだけ悔やんでるってことにしようよ
舌で覚えた記憶よみがえる
吐いても消せない甘い記憶と苦い思い出

「数百円で満たされるなら案外幸せはお金で買えたりするかもね」
口に付いたカスタードが言った
同じ口からあんな寂しい声出させてごめんね

味がしなくなってる気がしたのさ
それだけ煮詰まってるってことにしてくれよ

不味い真実はクサイ妄想に隠れてしまって
鼻を摘んで口にしたって甘ったるいだけ
君を独り占めにする幸せは買えないよって
今すぐ伝えに行くからもう少し待っていて

味がしない訳がないでしょう
でもそれだけ悔やんでるってことにしようよ
舌で覚えた記憶よみがえる
吐いても消せない甘い記憶と苦い思い出
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