湯島天神おんな坂

風もないのに 散り急ぐ
白梅(はな)の生命(いのち)の 哀(あわ)れさよ
情けに生きよか 諦(あきら)めようか
恋の思案に 日も昏(く)れる
湯島 天神 おんな坂

義理の袂(たもと)を 振りきって
ついて来いよと 云われたら
男は誰でも 将来(あした)が大事
陰で女が 泣きをみる
お蔦(つた) 主税(ちから)の 物語

宵の本郷 薄化粧
ゆれる面影 切通(きりとお)し
あなたとこの世で 結ばれたいの
祈る想いで 手をあわす
湯島 天神 おんな坂
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