初恋のきた道

青空にふわふわと広がった雲を見て
この時がずっと続くと信じてた
幼い頃、初恋は渡り廊下の向こう
照れ笑いのあなたが居た

路面電車に揺られ ずっと外を眺めてた
移りゆく季節は今も記憶と共にあって
あの頃の私と絵空事はまだ
あの電車に揺られてる

燦々と輝く 通い慣れた長い道
あてどもなく色んな人生がこの街を通り過ぎていった
そしてまた誰かが歩き出す

言いかけてやめた事 この部屋に散らばったまま
何も変わらない少し窮屈になっただけ
想い出に染まった机に肘をついて
あなたの事を想ってた

燦々と輝く 海へ続く長い道
今もまだ夢の欠片があちらこちらに散らばってる

街灯、遠回りのグランド、雨、あなたを探していた ずっと

十二月、からからと木枯らしが窓を叩く…
赤茶けた郵便受け 車輪の音が響いて
あなたの手紙が届いた

燦々と輝く 通い慣れた長い道
あてどもなく駆け足だった日々もやがて轍になり
だんだんと遠ざかる 海へ続く長い道
あてどもなく色んな人生がこの街を通り過ぎていった
そしてまた誰かが歩き出す
いつかきた初恋の道を
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