一万回目の旅のはじまり

ある日神を思った
ぼくは神を探していた
でもすぐ見えなくなった
ぼくは拍子抜けがした

見知らぬ岡に登った
遙かに海をのぞむ岡だ
ぼくは道に迷っていた ぼくは道に迷っていた

まわりにゃ誰もいない
ここは孤独の岡
台風が近づいて 急に暗くなった
激しい雨がうつ たまらずかけ出した
ぼくはたまらずかけ出した

同じミナトにあって
同じ太陽を見上げていた
かつてのトモよあなたは
この灰色の海を越えたのか?

ふもとの町へは まだまだ遠いらしい
ますます激しく雨はうちつづけ
およげないくせにぼくは
そのまま

灰色の海へ飛び込んだ
灰色の海へ飛び込んだ

一万回目の旅のはじまり
一万回目の旅のはじまり

ついに僕はおよぎはじめた…
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