三日月になれたら

ゆらめく灯りが窓の奥
ひとつふたつ灯り出す
見慣れた空は遥か遠く
思い馳せて歩みを止めるの

まだ見ぬ地平の向こう
凛と広がるざわめきの波
ときめく胸おさえながら
切れそうな三日月探して

瞳に映した遠い月の欠片
射し込む光の筋焼き付けて
輝く彼方の空を夢見る
また紡ぎ出すその時を待ったまま

ある朝目覚めて思い出す
君と夜空見上げたこと
随分会わなくなったけど
あの日のことを覚えているのかな

ちぐはぐな記憶の旅行
しんと静まる薄明かりの月
さざめく思いの波に
言いかけた気持ちを残して

夜空に探したあの日の三日月
織りなす気持ちの先見つめて
気取ったあの日の影を重ねる
また歩き出すときのための合図の歌

瞳に映した遠い月の欠片
射し込む光の筋焼き付けて
揺らいだ気持ちも風に消えてく
頼りなくも光るあの月のようになれたなら
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