シオン

カーテンのすきま 朝の光が
眠る君のからだを のぼってく

誰にも知られたくない
この部屋で君と寝転んでいたい

おばけみたいな 髪をとかして
夢の出口で もう少し待ちぼうけ

このままもう少しだけ
わたし以外の時間が止まってるみたい

10年前ならそんなに器用じゃなかった
この部屋を出てしまえば 君はただの友達ね

バイバイ できるだけ笑って見送ったら
君の後ろ姿に流れるエンドロール
会いたいって思ってしまっても つながれないように
きみの名前をすべて消してみたよ
ああ 朝の光がまぶしすぎたんだ

カーテンのすきま 街の明かりが
眠るわたしのまぶたをこじあける

真夜中時計の音が告げる
となりで笑う君は夢だって

10年も経てば 人生の1ページとか言うのかな
それは君もたぶんきっと同じなんだよ ね?

バイバイ 少し眠そうな顔で 手を振ったね
重いドアが閉まって 流れ出すエンドロール
会いたいって言ってしまったら きっともう戻れない
いつもの交差点で なんとなく見回してしまうよ
ああ 月の光が 静かすぎたんだ

いつか教えてくれた 花の名前
忘れないように つぶやいてみる
いつか教えてあげた 花の名前
忘れないように つぶやいてみる
何度も 何度も
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