面影しぐれ

風が呼ぶのか おまえの声か
知らぬ他国の 夜の雨
別れも言えず ただひとり
揺れるこころで ここまで来たが
うるむ灯りに 思い乱れて 面影しぐれ

添えぬさだめに 悲しく咲いた
燃えて儚い 恋の花
二人で生きる しあわせは
しょせん俺には 見果てぬ夢か
路地の屋台で 煽る苦酒 面影しぐれ

酔ってまぎらす 切ない胸に
募る未練が 沁みる酒
見上げる空に 青い月
姿映して その名を呼べば
尽きぬ思いに 漏らす溜息 面影しぐれ
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