玄海情歌

小倉のおんなと 別れるけん
なってやんない ヨメさんに
あげんに口説いて おきながら
三日たっても 鉄砲玉
雨の渡し場 あンちくしょう
待ってシトシト 屋台酒
気付きゃあいつの 十八番(おはこ)ぶし
バカっちゃバカやけ 歌うちょる

遠賀(おんが)土手行きゃ 雁が啼く
丁と半との 賭けちがい
負けたばくちにゃ ない未練
川筋男の 意気のよさ

今夜の最終 あン船で
もしも戻って来んときは
あいつンことなど もう知らん
うちは決めたと 決めたとよ
霧笛一声 洞海湾
若戸丸(ふね)よ あンひと乗せて来い
気付きゃあいつの 名前だけ
バカっちゃバカやけ 叫(おら)びよる

霧笛一声 洞海湾
若戸丸(ふね)よ あンひと乗せて来い
気付きゃあいつの 名前だけ
バカっちゃバカやけ 叫(おら)びよる
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