大阪物語

石だたみ横丁は 水かけ不動につづく路
ままにならない恋でした ふたりの法善寺
胸は死ぬほど 燃えながら
文楽人形の 芝居のように
泣いてわかれた あのひとよ
大阪は大阪は 道頓堀から夜が来る

お祭りを待ちわびた 七月天満の鉾ながし
そろいゆかたも懐しい 夜店のあの匂い
遠くさい銭 投げ入れて
幸福たのんだ あの日の夢は
すぎて返らぬ 人の波
大阪は大阪は 道頓堀から夜が来る

想い出をたどりつつ 心斎橋から淀屋橋
梅田 曽根崎 雨の中 おんなの一人傘
どこか空似の うしろ影
おもわず私の こころが揺れて
声をかけたい 宗ヱ門町
大阪は大阪は 道頓堀から夜が来る
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