燃える手紙

枯れた木の葉みたいに手紙が燃える
過ぎた恋の日々が煙になる
これが二人の約束だから
あなたも今頃焼いているでしょう
ひざから落ちた手紙拾って
オレンジ色に燃やしてゆけば
あなたの顔やしぐさが浮かんで消える

濡れたほほを照らして手紙が燃える
青いインクの字が揺れて広がる
別れの理由がわからないのに
こうする事より仕方なかった
私の手には最後の手紙
出来ればあなた残しておいて
あなたという字だけでも残しておいて

これが二人の約束だけど
こんなに辛いと思わなかった
ひと時ごとににじむ夕焼け
出来れば私残したかった
好きだという字だけでも残したかった
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