名前をつけて

灯りを消すように
全て見えなくなったらいいのに
足のつかない深い海に
沈んでいくよ

色味のない歌
孤独と同居の狭い部屋
君のいない生活がもう
思い出せないよ

終わりを告げた君が愛おしい
何もなかったように ねえ 言わないで

名前をつけて
目を閉じた恋に
花を添えるように

名前をつけて

覆い被さるように
真っ黒な今日が昨日までを飲み込んでしまうよ
でも
もし終わったと言うのなら
始まりがあったって言ってもいいなら

ねえ、せめて

名前をつけて
過ごした時間に
君のそばにいた僕に

名前をつけて
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