帰郷

波の音がきこえる
海に近いふるさと
ひとり帰る砂丘に
入日雲がせつない
どこへ君はいったの
噂だけを残して
花の下で暮せる
時がきたと云うのに

遠い街に発つ日は
祭り笛も泣いてた
指をはなしきれずに
まわり道をした夜
つれて行けばよかった
どんな無理をしてでも
きっと二人だったら
風も寒くないのに

せめて ひとめ逢いたい
以前(まえ)の君でなくても
頬に落ちる涙を
指でふいてあげたい
×