残照

どんな夢にも 涯(はて)がある
ならば二人で 行くもいい
なのにどうして すだれ雨
ふいに二人を引き裂いた

行くな 行くな 行かないで
花の彩(いろ)は 散らせない
いまも ここに いまも あなたは
いのちが涸れても 心を灯して

決してひとりに しないよと
固く結んだ 指と指
あの日 誓ったはずなのに
時は無情に 線を引く

なぜだ なぜだ なぜなんだ
抱いた からだ 儚くて
涙ばかり 後を追うのか
いのちが涸れても 心を残して

何度名前を 叫んでも
そこに応える 声はない
思い一途に 辿るほど
人は戻れる場所がない

行くな 行くな 行かないで
こんな 別れ 許せない
いまも 深く 残るぬくもり
いのちが涸れても 心を灯して
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