海に語りて

悲しい過去を 映したように
闇夜にとけてく 鈍色(にびいろ)の海よ
何も見えない 届きはしない
どんなに焦がれていても…
やるせない この想いを
おまえに嘆いて みるけど

記憶の波が 渦巻きながら
心を叩いて 砕け散る涙
叶うことない 結ばれはしない
どんなに愛していても…
刻まれた 胸の傷は
癒(いや)せるはずなど ないけど

明日(あす)も見えない 心にいつか
朝陽が昇るのならば…
叫ぶように 響く鼓動
わかっておくれよ 海よ
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