夢日記

寝ぼけたペン先ため息をなぞる
“2501回目 またダメだった”
憎らしい日差しに おはようを投げて
取りこぼさないよう書き殴った

陳腐なおまじない 呆れるほどすがって
不揃いな夢に 潜った 答えもないまま

広がるだけの世界で 何度も君を造ったのに
それでも僕はノーモーション 言葉も交わせやしない
歪む意識を越えて 伸ばした手が色灯したら
君に届くのかもしれないね

砕けた箱庭 溶け出して混ざる
夢も現実もなくなった

教えて夢日記 明日の匂いは何色?
見失っていく世界がぼんやりと消えた

俯いたまま こんな遠い場所まで独りぼっち
涙もほらねノーモーション 弾けて黒に変わる
「やっぱりさ忘れないで」って伝えたいんだ 嘘だとしても
戻れないとこまで会いに来たよ

痛いほど退屈な 日々は死んだ
いつでも僕らは笑いあえる

広がるだけの世界で 何度も君を造ったのに
それでも僕はノーモーション 言葉も交わせやしない
歪む意識を越えて 伸ばした手が色灯したら
君に届くのかもしれないね

寝ぼけたペン先 ため息をなぞる
“次の夢まで またいつか”
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