あの頃の僕たちを

ポケットで指先が
痛いほど冷えきるまで
高速道路の灯りを
キミと眺めていた

10年後どんな風になってるかなと笑って
春がくるその意味をまだ知らずにいた

さよならもありがとうも言えないまま
僕らの時間は立ち止まったよ
いつしか思い出になったキミへ
届くはずのない言葉贈るよ
誰よりもキミのことだけ好きだったよ

あれから何回も
記憶をたどったけど
キミだけいないこの場所に
ひとり来れなかった

いつでも会えるよってやりすごした寂しさ
置いてきたはずなのに忘れられなくて

こんなに遠くなると気付いてたら
素直になれたのかもしれない
つなぎたくてつなげなかった手は
行き場もなくてポケットの中
同じようにひんやりとして痛むけど

振り返れば分かるんだ
それとも都合よく
全部塗り替えてるだけかな
見え隠れしていた二つの恋心
あの頃の僕たちをいま迎えに来たよ

ひらり今年も花びら舞い
一年過ぎたことを教える
軋むくらいの後悔がまた
キミの声運んでくるから

さよならもありがとうも言えないまま
僕らの時間は立ち止まったよ
いつしか思い出になったキミへ
届くはずのない言葉贈るよ
誰よりもキミのことだけ好きだったよ
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