心臓

光を拒んでしまった夜は現実逃避で精一杯。
布団の上で体操座り、“可哀想な私”に酔って。

染み付いた言葉は呪文のようだ、言い訳ばっかり捗って。
出した手札は戻らないこと、貴方はもう知っていたでしょ。
今日も頭の中では戦争、行き先を決めるための論争。
歩き出している彼の背中を僻むことだけで我を保っていた。

狂っている頭の中こだました、
泣き声はいまもずっと、腫れた瞼を擦ったまま歩き出せずに。
「こんな、私が生きてること自体きっと神様の間違いね」って言った。

言葉を吐いた、文字通りだよ。
消化しきれないまま燃やしている。
「何もないから変われないんだ」なんて、やり過ごす言い訳だよ。
重い心臓、呼吸が痛む。
疲れたと思っているのはいつもの勘違いだろう。

狂っている貴女の声こだました、私の中に今日も夢を見続ける少女。
どうしても捨てられないこんな想いが今の私を生かしているなんて。

狂っている頭の中こだました、叫び声はきっといつかの約束の悲鳴。
「守れはしなくともずっと側にいさせて」なんて今更だけれどね。
わかっていた、あの日の景色にはもう二度と見れない色が混じっていたこと。
「愛していた。」そんな言葉を吐いた。
貴女の形だけなくなった世界で貴女の鼓動を鳴らしていよう。
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