青空

「約束しようよ 嘘ついたら許さない」
そうして交わした 夏の日の川縁

「もしもふたり どちらか先に
あの空に旅立って帰らなくても
追いかけないし 引きずりもしないで
ただ 心の奥にしまいこんで」

青空 見ていた僕に「聞いているの?」って
怒ってはふてくされた君
あの頃 僕の隣で幸せだった?
今では分からないよ

「そのうち 新しい恋人も出来たりして
怒るかも…嘘 祝ってあげる…でも時々は思い出して

今日みたいな良く晴れた日は
空を見上げ大きく手を振って呼びかけるの
周りの人からおかしいねって指を差され笑われても」

青空 見上げて僕は「聞いていたよ」って
思いっきり君の名を呼んだ
あの頃 伝えられなかった ありがとうって
ただ風に乗せて歌うよ

「向こうで 気付いた時は
ふたりだけの合図を決めておきましょう」

空には涙の先に微かな虹が
架かっては僕を見下ろしている

手を振って 僕は街へと帰ろう
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