男の夜曲

母の横顔 まなざしは
咲いた夕顔 かんぴょうの花
故郷(ふるさと)恋しや 茶臼岳(ちゃうすだけ)
背伸びしたって 見えぬのに
まぶた閉じれば…
優しい母が そこにいる

だっぺ でれすけ 帰ってコ
訛り懐かし 友の顔
故郷恋しや 遠い空
独り手酌の 酔いがたり
苦い酒だよ…
今夜はやけに 深くなる

夕(ゆ)んべも見たんだ 母の夢
少しやせたか 苦労をしてか
故郷恋しや 会いたくて
馬鹿な倅(せがれ)と 詫びながら
あれやこれやと…
思い出しては 男泣き
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