降らぬ先の傘

本当のことは今はいいから
欲しいのは不幸になる理由
どうでもいいや
それでもいいや
貴方と孤独を迎えに

昨日よりかは少しましかな
まだ夜は長いままだけど
昨日を見てた昨日のことは
明日から始めてみよう

夏の日の砂漠の夜も
冬の日の凍てつく夜も
貴方が側にいるだけで
忘れられた
僕はまた日の出の村へ
何もかも変わらぬままで
出会った頃を思い出す
一雫の朝

夕方から雨が降る
貴方に伝えなくちゃ
風が過ぎてく貴方の街まで
此処じゃない浮世の街まで

泣いて慰め合う夜も
笑い合い寄り添う夜も
誰かの代わりではないと
信じてたら
僕はまた貴方の横で
足りないと飲み込む罪を
吐き出すこともしないまま
重ねてたかもな

夕方から雨になり
傘を届けに向かう
足は軽いな早く行かないと
悪くない浮世の街
明日から元通り
初めての繰り返し
風は過ぎ去り貴方を置いてく
此処じゃない街まで
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