身体

今日も 小さな両手溢れて
大事なものをすぐに溢した
僕のこの目が霞んでいくとしても
何も変わらず君の目を見て話すよ
どんな温もりも肌を通せばぬるい気がした
いっそ身体はもういらなくなっていた

今夜も風に 声は流れて
きっと遠くには届かないから
まだ部屋の中なら聞こえているはずの
小さな音にそっと耳を澄ませたら
もしかしたらこのシャツの隙間
優しい気持ちがどこか隠れているんだ
今日もありがとうって
口にするたび古くなって
どうかその代わりにずっと残って
手を繋いだら離すときが来るけれど
あぁ温もりを身体が覚えている

明日の朝 目が覚めたら
いつも通り また身体運んで
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