泣きたくなるような

道端の花はあおく いつかの春を重ねる
吐き出した息は白く この眼を霞めてく

泣きたくなるようなよろこびを
今日も願うのだろう
花のように叫びもなく
ただ枯れてく姿に美を見ていたけど。

置き場をなくした十字架と
明日も眠るのだろう
海のように終わりのない
渇きと痛みを抱えたまま眠るだろう。

明け方の空は赤く いつかの傷を重ねる
伸びた人影は黒く この身を染めていく

泣きたくなるようなよろこびに
愛を探すのだろう
空のようにただそこにある
寄せては返す波にただのまれながら

行き場をなくした哀しみに
意味を見つけるだろう
海のように終わりのない
渇きと痛みと迷いに似てるだろう。

泣きたくなるような愛しさが
いまを生かすのだろう
風のように気の向くまま
いつかの明日に向かいながら
歩いていこう。
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