むすめ旅笠

国が恋しい 親なし雀
流れ雲かよ 旅の空
花が咲こうと 祭りを見よと
泣いた涙は 消えやせぬ

渡船(ワタシ)待つ間の 腰かけ茶屋で
聞いた飛脚の 国なまり
想い出しても 詮ないものを
幼馴染みが 目に見える

月も十六 涙に濡れる
あれも旅の子 山越えて
恨みますまい 浮世の運命
どうせわたしは 流れ雲
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