心友よ…

「元気でいるか? 盆には帰るか?」
お袋みたいな 里便り
男のくせに 筆まめで
ガキの頃から 良(い)いヤツで
そんなおまえに 励まされ
俺はここまで 頑張れた
冷たいだけの この街で
俺は何度も 救われた

覚えているか 安酒あおって
強気なおまえが 泣いた夜
慰めひとつ 見つからず
もらい泣きした バカヤロウ
きっとおまえが 俺ならば
マシな言葉を かけたよな
心の憂さを 分け合って
俺を助けて くれたよな

旨い地酒と 鮭(しゃけ)のトバ
今もおまえが いるようで
隣で呑んで いるようで
一人手酌の 偲び酒
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