留守番電話のHAPPY BIRTHDAY

誕生日は 明日なのにと
ぼんやりつぶやいてる
梅雨の季節 あなた生まれた
やわらかに街はくもり

はじめて恋をした頃のあなたなら
彼の前ではほほが赤くなるだけ
少女みたいねとよくからかった
素直なほほえみがとても好きだった

人は少し 慣れるたびに
大切なことを忘れ
手帳につけた 記念日さえ
消えそうなあわただしさ

突然とびこんできたあなたには
自分の幸せまだ気づかずにいるの
パンドラの匣(はこ)をあけたように
特別な恋を求めなげくだけ

さあかえりなさい ひとりのさびしさ
抱いてねむること 時には必要
愛することって 誰かへ心が
静かに流れるのを 信じるだけ

いまは雨 すぐにでも晴れる
雨のあとは まぶしい虹
いつかは誰かに
自分をそのまま
受けとめてもらえるはず

ねぇわすれないで ひとりのさびしさ
おたがいのなかで ふかくためすこと
愛することって 誰かへ心が
静かに溢れるのを 信じるだけ

部屋のカギをあけ あかりをつけたら
留守番電話からのハッピー・バースディ
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